山梨農業移住日記

2017年より、都心から山梨に移住し、農業を学び始めました。学んだこと等を備忘としてブログに残していきたいと思います。

虫と病気と栽培方法と獣と(農大71,76日目)

今週も雪が降りましたね~。

寒波はなかなかさってくれず、毎朝凍えています(>_<)

早く暖かくならないかな~。。。

ということで、気分を夏にするためにもブログは夏のお話しです(笑)

 

■病気と虫を学び、5つの作物の栽培方法を学ぶ(農大71日目 8/2)

午前中は病害虫防除の第3回目。

病害虫防除は作物の状況をきちんと見つつ、種苗会社のサイトや、山梨県病害虫防除基準・農薬適正使用指針などを参考に、適切に対応してね、というのがメインのお話し。

加えて、各地域でJAさんが防除暦というものを作っているとのことで、それにそって防除していくのも有効だよと教わりました。

(後日、就農予定地域のJAにいって防除暦ってありますか~?と聞いたところ、「果樹にはあるけど、野菜はないよ~」といわれました。どうやら、施設栽培の野菜はハウスによって環境が全然異なり、出てくる病害虫も異なるため暦という形で定めるのが難しいようです…)

 

その後は、施設トマト、露地トマト、施設キュウリ、露地キュウリ、露地ナスに発生しやすい病気と害虫についての説明を受けて、この日の授業は終了。

 
うん、きっと圃場にでて実物を見た時にはどれがどれだかわからない(笑)
ので、異変をきちんと感じ取る力だけは、農大にいる間に身に着けようと心に誓ったのでした。
(異変を感じ取れれば、あとは騒いで周りの人に助力を求めれば何とかなるだろうという若干他力本願な考え方ですが…初心者ですからね、それもきっと大事。)
 
午後は、栽培概論の授業。
ブロッコリー、カリフラワー、ダイコン、チンゲン菜・ターサイについて学びました。
 
カリフラワーは、普通に栽培しても奇麗な白色にならないらしく、実が充実してきたら葉を折るとかして実の部分に光が当たらないようにしないと、日焼けしちゃうそう。
 
ダイコンは、すべてが根ではなく、胚軸と根に分かれているそうです。

detail.chiebukuro.yahoo.co.jp

また、ダイコンは下に行けば行くほど辛くなるそうで、葉に近い部分はサラダなどに向いていて、下の方は薬味に使うなど、調理方法を変えるのが良いそうです。
 
他にも好光性と嫌光性の作物の違いとか、ハウスの塩類集積についても学びました。
 
病害虫に栽培方法に、色々学びの多い一日でした。
 

 

 

■獣との付き合い方を学ぶ(農大76日目 8/9)

76日目は鳥獣害の授業。
獣害対策と調査技術についての座学からスタートです。
 
まずは山梨で見られる獣についてのお話し。
山梨では概ねタヌキ、アライグマ、ハクビシンアナグマの4種で、アライグマ、ハクビシン外来種で駆除対象となっているそうです。かつては山梨には存在しなかったが、神奈川から流れてきているとのこと。
アライグマは南アルプス市の甲西エリアに多く出没しており、年10頭ほどNPOにて捕獲していて、北杜市はいないけど、甲斐市韮崎市当たりでは出てきていて、生息域を拡大してきているみたいです。北米原産のザリガニが大好きで、水田の近くを好み、亀とかもエサになってしまうようです。
 
次に、獣の習性について。
獣は普段ないものに敏感で罠が新しく設置された場合、まず警戒して近寄ってこないため、必ず通る他の選択肢のない獣道に設置するとか、餌の無い冬場に設置する等して、捕獲率を上げる工夫をするそうです。
 
  
調査技術についても学びました。
無線技術(VHF発信機)を活用してどこから侵入してきているのかを把握するそうです。(※さくらんぼ泥棒感知にも転用可能。)欠点としては、毛づくろい等でアンテナがもげてそこから漏電するといったこともあるとのこと。
また、植物が上に繁茂している等、障害物があると、無線が飛ばないため利用できないため、設置場所は検討が必要です。
GPSは映画とかだとすごい細かい精度で追跡ができてますが、民間で使うものの場合はそこまで精緻なデータは取得できないそう。また電池の限界というものもあり、万能ではないため、行動圏を把握するぐらいの目的で利用するのがよいそうです。
 
以下、先生が持ってきてくれた発信機と受信機の実物です。
 
・発信機

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・受信機

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最後に獣害対策・捕獲技術を学びました。以下ポイントです。
  • 鉄砲は1543年頃に伝来したものだが、罠は1万年ほど前から存在する技術で、罠の歴史を探っていくと、とても面白く、獣と人間の知恵比べの歴史を学べる。
  • 動物の生態を知りつつ、効果的な罠を考えると良い。
  •  エサを設置する時はビニール手袋+軍手等で人間の匂いを残さないようにする。残してしまうと、匂いを嗅いで避けてしまう。(雨が降れば匂いが消える。そのため、雨が降りそうな前の日などに罠を設置するとよい。)
 
ここまで学んで、じゃあ前回取り付けたセンサーカメラの中身を確認しよう!ということになったのですが…
 
 
 
何も映ってない!!!
 
 
 
 
恐らく、電池切れで撮影できなかったのではないかとのこと。
折角色々考えて設置しても、こういったエラーがあるとそれまでの作業が無になります。
チェックって大事ですね。
 
ということで、切り替えて、実習を開始。
 
はい、僕獣になってみました(笑)

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獣になりきって、捕獲箱の仕組みを理解しました(笑)
 
 
次に、設置箱の解体。結構大変です。

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解体が終わったら2班に分かれて、先ほどの発信機受信機を使った調査の実習と、罠の設置実習です。
 
調査の実習は、一方のチームが発信機を隠して、もう一方のチームが受信機で探しました。
受信機を使う時は、体の前に受信機を縦にして探すそうです。人間の体は60%〜70%が水分のため、縦にして持つと、後ろからの電波を遮断し、前方からのみ電波を受信するようになり捜索範囲を絞りやすくなるそうです。
こんな感じ。

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この点に注意して、念入りにあたりを捜索して…
発見!!(写真真ん中あたりに見える赤いのです。)

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ちなみに、隠す時に僕が隠したのですが、見つけずらい場所すぎて相手チームからクレームが来ました(笑)
 
 
相手チームが探している間は、改めて農大周りの獣の痕跡をチェックしつつ、罠(捕獲箱)の設置です。
 
サル用捕獲箱設置。柿の木にサルらしき被害があったためそこに置いて、釣り餌として色が判りやすい圃場のスイートコーンと黄色ズッキーニを置いて、ついでに改めてセンサーカメラを置きました。

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ハクビシン用捕獲箱設置。桃をエサに誘導。

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実習が終わったら、教室に戻ってきて最後は講義。
GISについて学びました。
 
Googleマップのマイマップを利用して簡易GISを作ってこの日は終了。
獣のことを考え続けた一日。
移住してくる前は、獣なんて遠い存在でしたが、山梨では結構普通。
なので、大切な知識です。
今後に役立てねば~と思いながら、帰路につきました。
 
71日目と76日目はこんな感じでした。
座学に実習にと、知識を詰め込んだ2日間でした。
 
 
 

夏野菜真っ盛り(農大70,73,74日目(栽培実習)

今回も真夏の栽培実習のお話しです。 

基本は果菜類の収穫と管理ですが、合間に技術センターに行ったり、台風が迫ってきたので台風対策したりと大忙しでした。

長くなりますが、お付き合いくださいm(__)m

 

■夏野菜を楽しみつつ、秋野菜に備える(農大70日目 8/1)

朝一情報共有から。

先日担当畝制度が始まったので、時間外とかにどんどん管理しましょうね!という話から、有機圃場に鶏糞10kgを追肥し、灌水もおこなったところ、すごく効果が出てきたという話を聞いて、最後に農家発の農産物の新しい表示方法(Food ID)をひまわり市場で実験中(例 : 減農薬、タネの由来、温度差、標高等)で検索)といった話を聞きました。

 また、販売実習に向けて事前にメディアへの投げ込みをしたい場合は、イベント5日前までに県庁記者室にイベント概要資料を持っていけば、記者さんの目に留まるかも!?という話も聞きました。この点は、就農後も何かイベントをたくらむ時に利用できるかもな~なんて思いながら聞いてました。
 
さて、ここまで話を聞いたら、次は実際の作業。 
果菜類の収穫です。
スイートコーン、ナス、キュウリ、トマト、ズッキーニをどんどん収穫します。
有機圃場についても、作物の状態を見ながらトマト、キュウリを収穫。
収穫したものについては、市場に出荷するので、調製(箱詰め、小袋詰め)をします。 

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終わったら、果菜類の管理作業。
トマト、キュウリ、ナス、ズッキーニは追肥を窒素分10aあたり3kgで実施。
トマトの防草シートを張って…
トマトとキュウリの摘葉と芽かきをしました。
 
有機圃場では、果菜類の誘引作業。
また、トマトにオオタバコガが多く発生しているので、見つけ次第駆除しました。 
 
ここらへん、写真撮ってなかったorz
 
その後は、秋野菜の準備を開始。
128穴黒セルトレイを利用して、元気くんセル専用をいれて、全品種0.5トレイに1粒/1穴播きしました。深さは粒の2〜3倍。覆土はバーミキュライトを利用して、播種後、底面給水を実施。
 
播種したのは以下の作物たち。
 
  • カリフラワー(スノークラウン)
  • カリフローレ
  • ブロッコリー(スティックセニョール)
  • ブロッコリー(ハイツSP)
  • キャベツ(冬藍)
  • キャベツ(初夏のかほり)
  • キャベツ(みさき)
  • ハクサイ(晴黄60)
  • ハクサイ(黄ごころ65)
  • ハクサイ(きらぼし85)
  • ハクサイ(オレンジクイン 75)
  • ビーツ(デトロイト・ダークレッド)
  • レタス(エクセル ヘッドグラス)

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元気に芽が出てくれるのを祈って、この日の作業は終了です。
 
  

■作業からの総合農業技術センター視察(場農大73日目 8/4)

この日も作業のスタートは収穫から。

ナス、キュウリ、トマト、ズッキーニとナス科のパプリカ、シシトウ、万願寺トウガラシ、ハラペーニョを収穫しました。農業体験参加者のお土産にするとのことで、調製せずにコンテナのまま保管です。

 

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その後はナス科の誘引作業。

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そしてパプリカの整枝と誘引作業。 

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さらに、ナスの更新剪定(近頃は行わない技法で、かつて施肥等の基準が不明瞭だった時に、ナスを休ませて秋口まで収量を確保するために行っていた剪定方法だそうです)を実施。

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有機圃場では、ニンジンを収穫し… 

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果菜類を収穫し…

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次年度に向けて、米ぬかを施肥してトラクターで耕耘しました。

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米ぬかは圃場のわきに袋に入れてあったのですが、虫マニアの先生でもよくわからない虫が大量発生してました(笑)

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午前中余った時間で、販売実習に向けた作業も行いました。
 
午後は、特別講義ということで、双葉にある山梨県総合農業技術センターに移動して、研究結果を聞いて、センター内の圃場を紹介してもらいました。
 
伺った研究結果は以下のとおり。
  • 水稲の玄米外観品質を安定させる新配合肥
  • 硬質小麦ゆめかおりの穂肥診断基準
  • 夏秋どりイチゴの新品種育成
  • 早出しスイートコーンの低温障害を軽減するためのトンネル管理技術
  • 富士北麓地域における夏秋どりスイートコーンの倒伏軽減技術
  • アスパラガスの冬季連続伏せ込み栽培
  • ヤマトイモについて
  • 花き(ピラミッドアジサイ、ミニコチョウラン、シンピジウム)について
  • リン酸・加里成分を低く抑えた環境にやさしい肥料の開発
  • 富士北麓地域におけるスイートコーンを基幹とした3作1回施肥
  • 安心安全な県産農作物供給のための取り組み
  • キュウリ褐斑病菌の薬剤耐性と有効薬剤
  • シクラメンに発生した新病害(ピシウム根腐病)の発見と対策
  • 自分の畑は自分で守る:簡易電気柵の開発
  • 黒色防鳥糸によるカラス被害防止技術開発
時間もないので、駆け足で研究概要と効果を聞きました。
研究結果は、レポートの形でホームページにまとまっているとのことで、時間を見つけて読もうと思います。
(全然関係ないですが…年度ごとに研究結果が載っているをできれば作物毎にしてもらった方が関心のある分野のみを追えて楽ちんと思ったりします…変えてほしい(笑))
 
その後、センター内圃場見学です。
側枝更新剪定をしたナス。

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稲の試験場。山梨には独自品種はないので、他県の品種を県内で生育できるかどうかを試験的に行っている。また、農薬のテストをしているとのこと。

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トマトハウスは夏場の温度調整のために、ハウスに灌水チューブで水をかけていました。かけている間は3℃ほど、温度が落ちるとのこと。

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イチゴのハウス栽培。中に灌水チューブが入っていて、とっても水はけのよい土壌にしているらしい。

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トウモロコシの試験。毎週定植を行い、いつ頃が適期なのかの見定めを行っているとのこと。

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と、研究の一部に触れて、農業も科学だな~と感じて、この日は終了しました。 

 

■急ぎ足で台風対策(農大74日目 8/7)

この日も当然、果菜類の収穫から開始。
ですが、台風が迫っているとのことで、急ぎ足。

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万願寺トウガラシは農大圃場だと生育が良くないようで、本来ならこの3倍ほどの大きさが欲しいみたいです。

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果菜類等、色が入るものは、木で成熟させるのと、追熟させるのとでは味が全然違うので、売り方も木で成熟だとそれだけで商品価値があがるとのことでした。
 
有機圃場での作業も、露地の果菜類収穫及び管理作業。ここも急いで実施。

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加えて、以下の作業も実施しました。これも急いで実施。
  • ハウスの果菜類収穫及び誘引
  • ネギの株の近くを手で除草し、BM鶏糞1袋施肥し、エースローターで土寄せ
  • ニンジン播種(ごんべえ利用) ※有機の場合は事前に透明マルチで太陽熱消毒(虫を殺す、雑草を殺す)を最低でも2週間行った上で(出来れば1ヶ月)、播種機でまく
 
ここまで急ぎ足で作業していたのは台風対策をするため。
 
慣行果菜類(トマト、キュウリ、ナス、その他ナス科)について、出来る限り誘引作業を実施。テープナーで、成長点等を誘引して、暴風雨による枝折れ等を防止しました。 

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ここまで終わって、雨脚も強くなってきたので、格納庫にこもって作業。
 
収穫したものは、慣行・有機双方ともに出荷調製。

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それが終わってからはちょっとした座学。
まずは、台風対策のポイントというか、台風の時はどんな作業が必要かを教わりました。
メインどころとしては…
  • 傷付く等の影響を考慮して早めに収穫してしまう(JAでもそういった指導をされる場合あり)
  • 山梨県でも台風対策をまとめたものが提示されている ⇒ 山梨県/農業気象災害
  • トマトの雨除け等は、風で飛ばされるなどの被害を避けるために、外してしまうこともある。特に風で資材が飛ばされるとなると、周りにも被害があるので、自分たちだけのことを考えないことが大切。
  • 台風、大雨の前後で殺菌も重要になる。傷んだところから病気になる可能性もあるため、それを防ぐ。
などなど。 
 
また、市場出荷について、初回の出荷での売値が安かったことから、信用してもらえるために何をして行くか、良いものを、出しながら認めてもらうために、苦しくても市場の人とコミュニケーションを取ることが大切だよね!といった話を伺いました。また、農協に出すにしても産地に入って、産地のモノを作らないとブランドがないため売れない。そういう面も考慮して営農計画を立てる必要があるよ、ということも聞きました。
 
次は話変わって「ひもとうがらし」について。
  • 緑色で直径5ミリぐらい、長さ10〜15㎝で収穫する。
  • 大和(奈良)の伝統野菜。
  • 柔らかく甘みがあります、シシトウのような苦味がない。
  • 油と相性が良く、天ぷら、炒め物に向く。
  • 取り遅れは皮が固くなり、辛味が出る恐れあり。
うん、なんか美味しそう。早く収穫して食べたい!という気になりました。 
 
最後に、管理作業の重要性。特に、適期作業の重要性と新規就農時に陥り易い失敗ポイントというのを伺いました。
実は、この日の台風対策作業でズッキーニの葉かきを途中まで行ったが、それを辞めて育苗中のものだけを管理し、その他は諦めました。これは時間が限られている中で自分の時給を考えた上で、どこに工数を注力すべきかということを考えた上での判断が重要だよねと。
すでに倒れてしまっていて、茎が腐って実も余りなっていない苗を管理するよりも、これからまだ成長が期待できる苗に対して、自分の有限の工数を割いた方が良いよねと。
この判断ができないと、適期遅れのものに注力してしまったり、あまり生育の良くないものに注力してしまい、折角お金の取れる品質が良いものが他にあるのに、そこに力を入れられないということになります。
新規就農時に陥りがちな失敗ポイントとしてはここの判断を誤ることがあるそうで、折角育ててお金を投資した作物だから諦めきれず、全部収穫しようとしてしまうが、そうすると、全ての作物が適期を外れてしまい、結果的に悪い方向に行ってしまうそうです。
肝に銘じます。
 
ここまで教わってこの日は終了でした。
 
果菜類の収穫と出荷調製に追われながら、どんどん管理作業も入ってきて、天候次第では台風対策等の追加作業も入ってくるこの時期は、忙しい!!!
と、実感した3日間でした。 
 
 

 

 

 

果菜類の出荷と市場や先輩農家さん視察(農大62、65日目)

寒い日が続きますね。
皆さん体調崩されていないでしょうか?

 

本ブログではまだまだ夏のお話しなので、気分だけでも夏にして、読んでみてください(笑)

今回は栽培実習のお話しです。

 

■植わっている作物を確認しつつ、収穫と出荷作業(農大62日目 7/20)

朝一は情報共有から。7月も後半になると、秋野菜の作付けを検討していく時期になってくるので、農大の圃場で育ててみたい野菜があれば、先生に伝えるようにとのことでした。

また、作業に追われて道具を圃場に忘れることが多くなってきているので、その点も注意をとのことでした。

 

情報共有が終わったら改めて品種説明ということで、今現在農大に植わっている作物について、実際に圃場を歩きながらどういう作目でどういう品種があるのかを確認しました。

ついでに、病害虫の状況なんかも確認しました。
 
有機圃場で確認。

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慣行圃場で確認。

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全圃場の確認が終わったら、作業開始です。
トマトの合掌を作り…(写真ありません、ごめんなさい…)
ズッキーニの摘葉をして…

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午前中は終了。
お昼ご飯をしっかりと食べて、午後はズッキーニの誘引からスタート。
イボ竹をさして八の字で誘引します。 

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誘引が終わったら、果菜類(トマト、ナス、キュウリ、ズッキーニ)の収穫と管理作業(摘葉、誘引)。
 
ナスの収穫風景。

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収穫した野菜たち。

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収穫したら箱詰め袋詰め(調製作業)をします。
 
各出荷場所によって箱詰めの規格、方法があるので、確認要とのことです。

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最後に出荷用にトラックに積み込んで、この日は終了です。

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■班長と二人で片付けと視察(農大65日目 7/25)

農大65日目は、多くのメンバーが大型特殊免許の講習の方に参加したため、班長と二人で栽培実習。

まったり作業です。

午前は、週末農業体験で収穫したキュウリ、トマト等の廃棄と、収穫箱(慣行、有機)の片付けからスタートして、トマト苗の片付けをしました。(写真なしです。)
 
次に、有機圃場の堆肥格納庫づくりのお手伝いをしました。

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続いて、除草作業。
慣行のトマト、ナス、キュウリ、スイートコーンの畝の通路を、モアと呼ばれる乗用の除草車にのって除草します。

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このモアが楽しいんです。車高低くて、カートみたいで小回りがきくし。
絶対レースしたい(笑)
 
これで午前中は終了。
午後は、市場や直売所、農大OBの方の畑を視察に行きました。
 
長坂駅前農産物直売所。
価格競争になってました。安い!!

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ひまわり市場。
ここはメディアにもよく出る有名なお店。POPが特徴的です。

himawari-ichiba.com

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農大の先輩(お二人)のハウス見学。

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とこんな感じで見て回って終了です。

スーパー、直売所では、売り方やおもしろいPOP等販売に関する部分のお勉強、農大の先輩のハウスでは施設管理の工夫や栽培の工夫などの生産に関するお勉強をしました。

どちらも楽しく、マネしたい部分もあり、今後に向けた参考になりました。

と、こんな感じで午後も終了。

班長と二人の栽培実習はあっという間でした。

 

7月終盤の栽培実習はこんな感じで終わったのでした。

 

 

 

法律、電力、栽培方法、機械、土壌について学びながら、圃場作業した4日間(農大61,66,67,69日目)

今回は4日分をまとめてご紹介。

基本は座学についてですが、途中圃場に出ての栽培実習のお話もあります。

少し長いですが、お付き合いくださいm(__)m

 

■法律5つを学び、電力問題について考える(農大61日目 7/19)

午前中は農業法規のお勉強。

果樹農業振興特別措置法、野菜生産出荷安定法、種苗法、農作物検査法、食品表示法の5つの法律について学びました。

 

果樹農業振興特別措置法は、昨今の経済状況や消費者ニーズ等を鑑みて、6次化等も視野にいれて、果樹生産をしていきましょうね、というもの。(だと理解。)

果樹施策の概要:農林水産省

 

野菜生産出荷安定法は僕にも関係あり。

野菜生産出荷安定法:農林水産省

「この法律は、主要な野菜について、一定の生産地域におけるその生産及び出荷の近代化を計画的に推進するための措置を定めるとともに、その価格の著しい低落があった場合における生産者補給金の交付、あらかじめ締結した契約に基づきその確保を要する場合における交付金の交付等の措置を定めることにより、主要な野菜についての当該生産地域における生産及び出荷の安定等を図り、もって野菜農業の健全な発展と国民消費生活の安定に資することを目的とする。」
というのが目的の法律で、消費者が相対的に多くなることが見込まれる野菜について、指定野菜として定義し、それを生産する地域を指定産地とし、生産出荷の安定などをはかります。
就農地候補の南アルプス市南湖も、夏秋きゅうり(7月~11月)、冬春きゅうり(3月~6月)の指定産地となっています。
 
種苗法は、品種の育成と振興、流通の適正化を図ることを目的としたもの。
「勝手に苗を外国とかに出しちゃダメ」というルールをご存知の方もいるかもしれませんが、それはこの法律の規定によるもの。山梨に比べて、長野県は先進的で登録品種も多いそうです。
 
農作物検査法は、読んで字のごとく農作物の検査に関する法律です。
 
山梨県独自のものとしては、山梨県青果物標準出荷規格があります。生産者としては、自分の生産する作物の標準出荷規格は覚えておかないとですね。
 
 
食品表示法は、販売する食品の表示について、基準等を定めている法律。
 
加工品は要注意です。ジャム、ジュース、ピクルス等々。自分で加工・販売する時は、県に確認をすること!と言われました。
 
それぞれ、内容を理解しておく必要があるな~と思いながら、必死にメモ取ってました(笑)
 
 
 
午後は、特別講義。
「農業と電力について」です。
 
平成23年に起こった東日本大震災の際に、ライフライン(水、電力)がストップし、物流もストップすることで食料確保も難しくなったそうで、この経験を機に、農家においても自家発電というものの重要性を認識し、自家発電を行うことも必要になってきた。とのこと。
ソーラーシェアリングもよく耳にしますね。
 
農地に設置する場合は、一時転用の許可が必要で、支柱は軽量で取り外しが容易なものである必要があり、コンクリートで固めるのはだめ、営農が適切に継続されることが要件となっています。
 
太陽光以外には、
風力…
 
水力…
 
 
なんてのもありますね。
地震に限らず、台風や大雪なんかでもライフラインが止まる可能性があるので、営農するのであれば、リスクへの対応を検討しなければ!と思った次第です。
 
 

■機械の扱いを学び、ハウスと作物を知る(農大66日目 7/26)

午前中は、農業機械の講義。
伝動装置、作業機の構造と利用(耕耘整地用機械、稲作用機械、野菜・畑作用機械)について学びました。
 
 
「作業時は圃場を確認して、どういう運行方法を用いれば良いかをイメージしておくとよいよ~」とか、「旋回する時には必ずロータリーを上げること。上げないと土が外側に流れて中央が低くなってしまうよ」とか、実際に圃場で機械(特にトラクター)を扱う時の注意点を教わりました。
 
「稲作は基本的に年1回なので、各種機械を使ったら、きちんとメンテナンスをすること。特に水洗いして天日干しして、ガソリンを抜いておくのを忘れずに。」
「農業機械は、日進月歩で進化していっている。そのため、新しい機械の情報をきちんと取得しておくことが大事だよ。」
というアドバイスも忘れずにいたいと思います。
 
午後は、栽培概論。
 
作物の話の前に、遮光冷房用の資材・機器と施設園芸について学びました。
高温対策としては、遮光、換気、冷房の3種類の方法があり、遮光としては、遮光フィルム、噴き付け遮光資材(主にガラス室)、近赤外線遮断フィルムがあります。
冷房はミストで行うが、山梨ではあまり普及していないそうです。暖房はヒートポンプの普及が進んでいて、地中熱交換ハウスなんてのもあるそうです。
 
施設園芸は複合環境制御というのが重要になります。
農大では、体育館の近くのポールに、日射計、風向計、風速計、温度計、雨量計があり、そのデータに応じてハウスの制御を行っているそうです。
確か、富士通さんのものだったはず。

jp.fujitsu.com

 

自分の圃場にもこ~ゆ~の入れたいな~。。。なんて羨ましく聞いてました(笑)

 

作物の話は、アブラナ科野菜の栽培について学びました。

具体的にはキャベツ、ハクサイ。

キャベツって、生で千切りにして食べるのは日本だけなんですね。

 
今年は、それぞれすごく高い値段がついてて、びっくり…
こういう時のためにも、自家用の野菜を作っておかねば!!!
 
 
 

■土づくりの奥深さを垣間見た午前、圃場で販売に向けた作業に追われた午後(農大67日目 7/27)

午前中は、土壌肥料の講義第1回。
土の管理が目的ではなく、作物の根がきちんと育ち、養分を吸収し、作物が十分に成長することが目的ということで、目的をはき違えないように要注意です。
 
作物に必要な要素としてはN(窒素)、P(リン酸)、K(カリウム)があり、消費量的には、K>N>Pという順番になるそうです。
N(窒素)、P(リン酸)、K(カリウム)、Mg(苦土)、Ca(石灰)が主力養分と呼ばれます。
 
 
有機態を無機態に変化させるのが微生物で、1g中に億単位の微生物が存在しているそうです!!
そのため、土中に微生物の多様性+分住を持っている方がよく、最近耳にするEM菌なども微生物の一種です。
 
 
もう少し突っ込んだ話もありましたが、ここではさわりだけ。
とにかく、マニアック。
土って極めるとここまで考えることができるのか!とびっくりします。
逆に、自分も農家になるのだから、そこまで考えないとな…なんて思いながら講義を受けてました。
 
午後は、栽培実習ということで、圃場で作業です。
作業のまえに、情報共有ということで、今後の販売実習に向けて販売モデル(AIDMA、AISAS等)のお勉強。
 
それが終わったら、これから圃場の担当分けをするとのことで、自分たちの班が担当する畝の発表がありました。
これ、間違っても自分たちのところだけ酷いなんてことにならないようにしっかりやらねば(笑)
 
更に、スイートコーンの収穫適期の見分け方について座学。
実際には適期を判断するのが難しいそうで、房を触って、先端がきちんと膨らんでいるものが適期。調製の際は、茎の部分を実の流れに沿って斜めにカットすると見栄えが良いとのことでした。
 
作業としては、販売実習に向けた規格・値段・袋サイズを確認し、
 

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実際に、袋詰めしてみます。

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ちょっとずつ、想定規格と販売するものでサイズ感が合わなかったり見たいなところもあるので、実際にやってみるのが一番いいですね。
 
そして、最後にトマト管理作業ということで、収穫と芽かき、誘引、摘果(害虫、尻腐れ等)を実施しました。

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で、管理作業中に、オオタバコガがトマトを食しているところに出くわしました。

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 こんな感じで、この日は終了。
 
 

■病害虫のお勉強と販売実習の振り返り(農大69日目 7/31)

午前中は、病害虫防除の時間です。
前回の講義で伺った病害虫防除所について、もう少し子細にお話を聞きました。
病害虫防除所は各都道府県に配置されていて、山梨県病害虫防除所は、植物防疫法 第32条第1項の規定および、山梨県行政機関等の設置に関する条例 第14条の規定に基づき設置されています。
農家にとって重要な防除基準や、サポートシステム等を提供していて、予察員という人が病害虫の発生予察を行い、ネット上などにこの情報をアップ、周知してくれます。
この発生予察をベースに、病害虫の予防対策などを行っていく事が大事とのことでした。
 
次に、病害虫の観点から日本全国の地域別の違いなんて話も聞きましたが、ここでは割愛。
 
最後に、トマトの病害虫ということで、病害診断フローを教わりつつ、青枯病、半身萎凋病、尻腐れ等の話を聞きました。
 
 
 
午後は、栽培実習。
 
 
 
はじめに甲府駅県庁防災新館で開催した第1回の販売実習の振り返りをしました。
「告知しないと、そもそも人が集まらない。」「レジ周りが並んでしまったので、もう少しスムーズにできるよう改善が必要」「キュウリ、ズッキーニの適正サイズが少なかった。管理の検討が必要。」「写真付きのポップがあったと良かったかも。」と、意見も活発に出て、次回に向けて、あれしよう、これしようと思いを巡らせました。
 
その後圃場に出て、トマトの雨除けを設置し、トマトの管理作業を行い、長坂駅にある直売所に出荷した野菜の売れ残りの片付けをしました。
が、写真がない!!すみません。。。
 
この日はこれで終了です。
 
 
講義に実習にと頑張った4日間でした。
講義も様々な分野で必要な知識が出てくるので、覚えておくのが大変。
こういう時は文明の利器に頼るしかないななんて思ってました(笑)
 
次回も栽培実習のお話になると思います。
 
 
 

キュウリ秋作の定植準備~定植(農大60,63,64,68日目)

今回は7月後半の農家実習についてです。
夏真っ盛り。
6月に収穫を終えて片付けをして、少しの間夏休みを取ったら、秋作に向けて準備を始めます。
 

■ハウス内の耕耘

事前に、施肥と害虫対策を施して、トラクターで耕耘です。
お世話になっている農家さんのハウスは連棟ハウスなので、ところどころ支柱間にクロスした筋かいが入っているので、そこは鍬で耕耘です。

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■畝の整地作業

耕耘して、畝づくりまで終わったハウスでは、レーキを用いて畝の整地をしました。
中学、高校時代にサッカー部として、グランドの整備にレーキを使ってましたが、この年になって触ると新鮮です(笑)
 
 
こちらが整地前。

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こちらが整地後。

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出来る限り、畝を平らにする作業。
サッカーグラウンドとはわけが違います(^^;)
 

■灌水パイプ、チューブの設置

整地まで終わったハウスには、灌水用のパイプ、チューブの設置します。
ハウス外から灌水用のパイプをハウス内に引っ張り、各畝まではパイプを地中に埋め込んでおいて、畝上にチューブをつなぐ部分だけ出して、あとは、チューブを引っ張って接続です。
文字にすると、わけわかりませんが(笑)…こんな感じです。
 
パイプ配管用の穴を作るために、畝きり棒を使って鍬で掘り起こし。

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各畝までパイプを配管して、チューブ設置。

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最終形はこちら。

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パイプにしろ、チューブにしろ、土が入り込まないよう要注意です。
土が入ると詰まりの原因になります。
大胆かつ繊細な作業です。
 
また、入口に網戸を設置したり、日の光が日中強いため苗を守るためのカーテンの準備等も行いました。
カーテンが開くとこんな感じです。

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夏場は、日向と日陰では全然違います。
 
 

■畝の灌水作業

畝づくり、灌水チューブの設置が終わったら、あとは定植なんですが、圃場の保水量を増やすために、定植前から畝にホースを用いて灌水します。
設置したチューブだと、灌水ムラがあり、ベッド幅いっぱいに灌水するのに時間がかかるので、ホースで直接灌水するとのこと。

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■いよいよキュウリ苗の定植

朝一番で苗が届きます。
畝には事前に灌水をしてあります。
あと、定植用の穴あけも。
一気に定植作業です。

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定植したら、灌水です。
 
根の活着と、水分補給が大事です。
写真撮り忘れた(^^;)
定植直後から根が十分にはるまでは、ホースで灌水です。
灌水チューブもありますが、それだと間に合わないそうで、定植後10日間ぐらいは朝夕と状況を見ながら灌水をして、苗が十分に育っていくのをフォローです。
 
と、こんな感じで、7月後半は秋作の準備でした。
作業の種類は多くはないけど、一つ一つの作業を効率的にやらないと、何分ボリュームが多いので時間がかかって大変。お世話になっている農家さんは、その辺とても考えられていて、1つ1つの作業が勉強になりました。
来年自分でやるときは頑張らねば!と思った次第です。
 
 

鳥獣との戯れ、奇麗な虫と定植・管理作業(農大58日目、農大59日目)

今回は、鳥獣害講義と栽培実習についてです。

 

■鳥獣害対策は地域で活動することが大切(農大58日目 7/13)

この日は鳥獣害の講義の初日。
先生は、NPO法人甲斐けもの社中の山本先生です。
 
 
まずは、導入ということで、鳥獣害についての座学からスタート。
 
日本全国の鳥獣害被害は年間200億円と言われていますが、あくまで報告のあった数値ベースのため、実際は3,4倍ぐらい被害あるのでは?とのこと。報告されていない数字の方がはるかに多いですね(^^;)
 
行政職員は定期的な異動があるため、ノウハウの蓄積がされず、根本対策には取り掛かれないことが多く、猟友会は元々趣味でハンティングを行っていた方々の集まりということが多いとのこと。
そういう環境の中で、鳥獣害のスペシャリストとして、獣害が起こったから、すぐに何か手を打つということではなく、起こっている事象の根本原因を究明し、それに応じた対策を打つことを念頭にワークショップなどを行いながら、地域としての鳥獣害対策を進めているそうです。
 
対策における優先順位としては、防除と捕獲がメインで、狩るのは本当に最終手段とのことでした。
 
また、 現場にいる住民の自衛力が加害群れを居つかせないようにすることにつながるということで、地域として鳥獣害対策に取り組み必要性があるそうです。
 
野生動物が集落に居つく原因になる食資源としては、季節によってさまざまだそうで…
 
  • 春 : お墓のお供え物や花、集落周辺の桑の実
  • 夏 : かじられて畑に置きっぱなしの野菜、果物くず、生ごみ
  • 秋 : 取り切れない/不在地主の放置された柿、ゆず、栗
  • 冬 : 白菜の外側、野菜くずの畑への設置
 
上記のような、人間にとっては廃棄物でも獣にとっては餌というものが多く、これが集落に野生動物が近づく、住み着く原因になるそうです。
なぜなら、野生動物は、大半の時間を食料探しに充てています。そのためこういった食料が必ずある場所というのを見つけると居座ってしまうのだそうです。
 
対策の検討にあたっては、環境省ガイドラインに沿うとよいらしく、現状分析(加害群数、頭数の把握、捕獲数の根拠、行動圏の変化の観察等)をして、計画をたてて、実行し、確認し、再度計画を練り直すというPDCAサイクルをきちんと回すことが重要だそうです。
 
安易に捕獲等の頭数を増やせばよいというものでもなく、逆に群れが分裂して被害が増えるという可能性もあるため、野生動物が畑に近づかないように行動圏を変化させるような対策を打つ必要があるとのこと。
ここらへんは、素人考えだと、捕獲だ~!!ってなってしまいがちですが、うまく野生動物と人間の住む環境を区分けするイメージを持って、対策に当たらないといたちごっこになってしまい、人間側が疲弊して終わりになるそう。
肝に銘じます。
 
また、被害が発生する要因も様々で、環境的要因としては、森林管理の法規、農地への植林、個体数の増加、平地への進出等。社会的要因としては、山際の人口減少、材木価値の低下、過疎高齢化、集落機能の低下等が挙げられます。
集落の存続も含めて検討が必要になり、短期的な対策のみではなく、長期的な対策も検討する必要があります。
先進事例よりも、問題事例の検証をすることが大切と説かれていました。
 
助成金補助金等を用いて、大規模な柵を張る等の対策をするのは良いですが、そこで終わりとなると全く無意味で、柵を張って終わりではなく、あくまで防除のスタートラインにたったという認識が重要です。
柵は現在の管理状況の調査を一度整理してから、管理可能かも含めて検討する必要がある。
 
と、こんな感じで鳥獣害対策を考えるにはどうすべきか?という導入部分を学んだうえで、さっそく実習に入ります。
 
農大近辺の獣道を探す!というワークをしました。
糞や足跡といったものを手掛かりに、どこを通って農大の畑に出没するのかを探りました。
 

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この大きなマップに、自分たちで見つけた獣の足跡を、付箋で張っていきます。

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実際に、探している風景。

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途中、足跡の多いところに、センサーカメラを設置しました。

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帰ってきたら、実際に付箋を張り張りして、獣の侵入経路と、被害の有無をマップ上にプロット。

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ここまでやって、この日の授業は終了でした。

ちなみに、先生が使っているドローンも見せてもらいました。

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講義から、実際に圃場を歩いてのマッピング作業と、あわただしく動きつつも、実際の分析の仕方を楽しく学べた一日でした。

 

 

■管理作業に定植に夏場は作業がたくさん!!(農大59日目 7/14)

59日目は栽培実習。

朝一は先生から珍しい虫を見せてもらいました。ルリボシカミキリ。

奇麗な色ですね。中々逃げずにずっとテーブルを行ったり来たりしていて癒されました。

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作業は有機圃場からスタート。 
まずは、スイートコーンの追肥を実施しました。
 
 

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続いて、ナス科の観察をして、顔色良く、樹勢が回復したことを確認し…
トマト、キュウリのわき芽かき、誘引、摘果をしつつ、十分に育った実を収穫しました。
 

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収穫したキュウリさん。

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続いて、ズッキーニも収穫。

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古い葉の摘葉も行いました。

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果菜類が終わったら、ニンジンとバレイショ(ジャガイモ)。
試し掘りしてみよう!ということで…
 
 
 

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うん、あと2週間程度で、適期かなーなんて判断をしました。
 
ちなみに、ニンジンは、乾燥した状態だと抜くのが大変で茎が折れてしまいます。そのため、雨が降ったあとや、灌水をたっぷりしてから収穫するなど、方法の検討が必要です。
 
バレイショ(ジャガイモ)はジャガイモは地上にトマトのような実がなって、その実が落ちた頃がよいそうです。

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または、葉の色が黄色く変色した頃。
収穫は保存を考えると、雨の日は傷口から腐ってしまうため、避けた方がよいとのこと。
 
試し掘りを終えたら、ネギの作業です。 
除草して、追肥して、

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土寄せしました。

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ネギが終わったら、ハーブ類の管理。
バジルとパクチーを摘芯します。
バジル美味しそう!!!

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最後にハウスのトマトとコマツナを観察して、午前中は終了です。
トマトは、2本に仕立てた後、順調に成長中。アブラムシが多かったです。

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コマツナは残念ながら雑草に負けてしまい、ほとんど生育していませんでした。この圃場でのこの時期のコマツナ播種はダメですね。

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午後はトマトの支柱立て、キュウリの支柱立てをしつつ、定植ラッシュ。
トマト、キュウリ、インゲン、ササゲ、カボチャ、ズッキーニを定植しました。
写真はトマトさん。

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最後にスイートコーンの除房をして終了です。

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作業が多い!!!
ので、終わった後はくたくたです。でも、なんかやり切った感があっていいですね。
終わった後のビールも美味しい(笑)
そんな一日でした。
 
 
 

座学ラッシュ!(農大54,56,57日目)

今回は7月半ばの座学ラッシュのお話です。

お勉強Dayの内容なのであまり写真がないかもしれませんが、お付き合いくださいm(__)m

 

■農大54日目(7/7)

午前中は農業法規の授業。
「農業振興地域の整備に関する法律」について学びました。
 
農地法で農地が各農家の所有になりましたが、時代とともに工業化が進み土地の開発も進み、徐々に農地が飛び地になることが増えていったそうです。そのため、農地を保護することを目的に制定された法律とのことです。
農業振興地域内の農用地区域に認定されると、農地等の転用は原則として認められず、また、開発行為の制限を受けます。農用地区域とは、知事が指定した「農業振興地域」の中で指定される区域で、農業基盤の整備を進める区域であり、農業関係の公共投資が重点的に投入される区域となります。
そのため、農地法では、農用地区域内の農地について、宅地転用や宅地転用目的の売却を厳しく禁止しています。
 
山梨県でも当該法律に基づいて色々と計画をたてて、土地の農業上の有効利用と農業の近代化のための施策を進めようとしています。
 
 
農地を守る制度(農業振興地域制度)がある一方で、農地を崩す制度(農地転用許可制度)もあるので、どうしても運用上のグレーゾーンが発生してしまうため、迷う部分についてはどうすればよいか明示されています。
 
 
地域として、農地を守る崩すといったことを大きな枠組みで考えていかないとだめですね。
 
この日の授業は、プラスアルファで、支援事業についても学びました。
  • 果樹園の改植等を支援する事業
  • 醸造甲州産地育成強化事業
  • 果樹王国やまなし就農支援事業
  • 産地パワーアップ事業
  • 農業経営承継支援事業
  • 山梨県荒廃農地等利活用促進事業費補助金
  • 機構借受農地整備事業
山梨といえば果樹!なので、果樹に関する支援事業が多いですが、こういったものも活用していくのが大事ですね。
 
午後の授業は、病害虫防除。
作物を育てる過程には病気や虫と戦いが待っているので大切です。
 
山梨県病害虫防除所というところがあって、病害虫防除基準なるものを出してくれています。
これをベースに考えると良いとのこと。
 
農薬については、ポジティブリスト制度の制定により、残留基準が厳しくなり、それに伴い病害虫防除基準等も大きく変わったそうです。
 
 
畑と聞くと、自然をイメージする方もいると思うのですが、畑は人工物なので本来の生態系から離れたものです。
そのため、自然とは異なり、特異な病害虫も発生しやすいというのが農業の難しいところ。
病気や害虫に関する知識、農薬に関する知識をきちんと身に着けて、むやみやたらにまかないことを徹底したいな~と思った次第です。
最近では、有機農業も少しずつ広がってきていて、コンパニオンプランツ(共栄作物)、バンカープランツ(おとり作物)といったものもあるので、農薬に頼らない防除というのも大事ですね。
 
 
山梨は四方を山に囲まれており、害虫を運ぶような経路が多くないため、比較的生態系が整っているそうです。(九州、四国地方では、韓国等から飛来する生物への対応が必要になる。らしい…です。)
 
■農大56日目(7/11)
午前中は特別講義で、農大先生による鳥獣害の講義でした。
 
冒頭は鳥獣害対策の歴史からスタートし、シカ、イノシシ、サル、ハクビシン、アライグマ、カラス等の各鳥獣の特徴を学びました。
 
古来から、人々は農作物を荒らす害獣への対策を練り、戦ってきました(作を設ける、穴を掘る等)が、技術等が進化した現代でも、改めて古来の方法に学ぶというのも大事だそうです。
 
展示会にいくと色んな対策グッズ等が見れますが、他県で効果があった方法も、山梨県で同じ効用を得られるかというと、そうではないそうで、土地によって、生物の特性も変わるため使ってみないとわからないというのが正直なところなようです。
 
ちなみに…シカ、イノシシ、サル等、野生生物は、病原菌等を保持しているため、むやみに素手で触らない。また、生食は絶対にだめ。
ということで、安易に触れようとするのはご法度ですね。プロに任せるのが一番です。
 
なお、害鳥図鑑、鳥害痕跡図鑑等がある、こちらのサイトはすごく参考になるとのことで、時間を作って眺めてみよ~と思ってます。
 
午後は、植物生理のお勉強。
光化学反応の仕組み、呼吸と解糖系とクエン酸回路、植物ホルモン、発生と成長といったことを学びました。
ん~、生物、化学の授業をきちんとやっておけばよかったな~と、説明を聞きながら思いました。
 
植物がどのように成長しているのか、何をどう摂取してどう分解して、エネルギーを作って、生きているのかということを理解しないと、なぜそういう栽培方法なのかというのがしっくりこないよなと。
でも、そこを理解するのって難しい、と感じたのでした。
 
■農大57日目(7/12) 
午前中は農業法規の講義で、食料・農業・農村基本法について学びました。
 
 
この法律は、昭和36年に社会経済の動向や見通しを踏まえて、我が国農業の向かうべき道すじを明らかにするものとして農業基本法として制定されました。
しかし、経済社会が急速な経済成長、国際化の著しい進展等により大きな変化を遂げる中で、食料・農業・農村をめぐる状況は大きく変化したため、平成11年、農業基本法に代わる農業政策の基本法が制定されました。
 
食料、農業および農村に関する施策を総合的かつ計画的に推進し、国土や環境の保護など、生産以外で農業や農村の持つ役割を高める事、食料自給率を高める事などを目的として基本理念と基本計画を定め、国と地方自治体の責務を明らかにすることとしています。概ね5年ごとに、基本計画を変更するものとしており、新たな計画は平成27年4月に策定されています。
 
 
 
上記リンク先を読んでいただくと「6次化しましょう!農地集積しましょう!基盤整備しましょう!コストを下げましょう!」というのが国の施策として計画されていることがわかります。
 
また、この法律に付随して、TPPと関連施策、法案についても学びました。
農業のGDP1.5%を守るために、残りの98.5%が犠牲になるというのは大きな誤りで、家電と自動車の輸出も1.25%と同程度であり、他の分野が犠牲になるということはないとのこと。また、開国とも呼ばれるが、既に輸出入は多く行っており、関税率は他国と比較しても高くはない状況で、関税撤廃により輸出が増えるという話もあるが、輸出入の最大の取引先であるアメリカの関税はそもそも低いため、そこまで影響はないそうです。
TPP=農業問題ではなく、工業、金融サービス等あらゆる側面が交渉対象であることを認識しないとダメみたいです。
 
都道府県としてはどうなの?という点については、山梨県だと「新・やまなし農業大綱」なるものを策定して、今後の農業振興をはかろうとしているようです。
 
午後は、栽培概論です。
メロン、スイカ、カボチャの栽培に関して学びました。
 
農業技術検定試験の問題でも、よく見かけるのが、メロン、スイカです。
スーパーとかでは果物扱いですが、野菜です(笑)
自家用として、育ててみたいな~なんて思います。
美味しいですもんね、どちらも。
 
と、こんな感じで、座学ラッシュの7月中旬でした。 
座学だと、一日頭に色んなことを詰め込むので、疲労感が半端ないです。
実習の方が体を動かしてリフレッシュできるので、なんだか疲れないんですよね。

でも、知識は知識で大切なので、きちんと覚えておきたいと思います(^^♪